白崎裕子さん コトコト塩スープ 作ってみました
スープにはコンソメや鶏ガラスープの素、ベーコンなどの動物性タンパク質がないと簡単で美味しいスープは作れないと思っていました。
今回、予約の取れないオーガニック料理教室「白崎茶会」を開催されている白崎裕子先生の料理本、
白崎裕子の必要最小限レシピ ――料理は身軽に
を参考に、塩のもつ特性を利用した、味付けは“塩だけ“の美味しいスープを作ってみました。
塩の役割は?
- 素材に塩味をつける
- 浸透圧(濃度の異なった2種類の液体を隣り合わせにおくと、お互いに同じ濃度になろうとするチカラの事)によって、食材から水分を引き出す。という重要な役割。
- それを活用して、
・旨味を引き出す
・素材から余計な水分を抜く
・素材の臭みを取る
塩を使う時は、タイミングと量 が大切。
- 水分に先に塩を入れておくと、野菜から水分が抜けて、ぎゅっと身が締まり、火を入れても煮くずれしにくくなる。
- 塩を入れないで煮ると、加熱するにしたがって、細胞壁が壊され、煮くずれやすくなる。
煮くずさない【コトコト塩スープ】を作ってみました。
ポイント
- 固形スープの素や、動物性タンパク質なしで美味しいスープ
- にんにくから旨味を抽出。
- その油で野菜を炒め、塩をたっぷりまぶす→浸透圧で、野菜から旨味を引き出し、煮くずれを防ぐ。
- レギュラー野菜に旨味担当の玉ねぎやきのこ+その日の野菜で。
【材 料】
玉ねぎ 1個 にんじん 1本 じゃがいも 1個 にんにく 2かけ(←お好み野菜をあわせて約500g)
きのこ 100g 油 大2 水 1L 塩 小2 こしょう
【作り方】
- 野菜はすべてサイコロ状 均一に
- にんにくのお尻部分に十字に切り込み
- 油とにんにくを入れ、鍋を斜めにして弱火で熱し、にんにくの旨味を抽出。
- 野菜を入れ、中火にして玉ねぎが透き通るまで炒める。火を止めて、塩をなじませる
- 塩の効果で野菜から旨味をふくんだ水けがどっと出てくる。
- 冷たい水を加え、ごく弱火にして煮る。沸騰したらアクを取る。塩コショウで味付け
- 沸騰するまでの時間が長いほど、野菜からの旨味がしっかり出る。氷を使っても。
作ってみた
ホントだ!何が感動したって、野菜が煮崩れないって事(←そこかいっ)翌日にも温めて食べたのだけど、それでも煮崩れない!
で、美味しいの!
しかし、娘にはしょっぱかったようです。その上、きのこが苦手なので、きのこの味がする、と・・。
我が家仕様に塩加減、具材を調整していきましょう。
まとめ
まず、固形スープの素がなくても、美味しいが出来るのが嬉しい!
煮くずす?煮くずさない? 塩を入れる量とタイミングが重要。
水島弘史シェフのロジカル料理でも紹介されてたけど、低温料理って、美味しさを引き出すのですね。野菜の旨味は、塩分の入った水が、沸騰するまでの間に出るそう。できるだけ冷たい水(氷が便利)で弱火でコトコト煮込むべし。
レシピも、調味料や道具も、山のようにある時代ですが、まずは、その全てを必要最低限にして、もっと身軽になってみませんか?・・・・
例えていうなら、レシピ以前の、「もとのもと」。
自分の感覚で料理が作れるようになるための、手がかりの書です。
白崎裕子の必要最小限レシピ ――料理は身軽に より引用
必要最低限でおいしいを作るコツ、根拠を教えてくれる